2016-01-01から1年間の記事一覧
先日の日記で最近のIntel CPUでは間接分岐の分岐予測がほとんどミスしなくなっているという話を紹介しましたが、Branch Prediction and the Performance of Interpreters - Don't Trust Folkloreという論文にまさに同じことが書かれているのを見つけました。…
ムーアの法則の終わり、そして最近の分岐予測について 序 僕らx86の大地の上に生きるものは、この10年Intelが告げるTick-Tockの鐘の音にあわせてムーアの法則の恩恵を享受してきた。*1 *2 しかし、Kaby Lakeの14nmプロセス採用つまり、2年おきのプロセスルー…
プログラムのボトルネックを探すには大きく分けて二つの方法があります。心眼を研ぎ澄ましていきなり最適化してみてから考えるのと、何かしらのツールでサイクル数やCPU時間を計測して地道に探す方法ですね。皆さん普通は前者だと思うんですが、それが行き詰…
先月「Visual Studio “15” Preview リリース」というニュースがありましたがみなさんはもう試してみましたか? おそらくCRuby的な意味で試した人は世界でも稀なんじゃないかと思います。MSVC14のときもcl.exeの起動でつまづいていましたが、今回はさらにその…
fluentdな人達と話していると定期的にRubyのオブジェクト生成が遅いとdisられます。 本質的にしょうがない部分もあるんですが、それにしても遅い部分も結構あるので、おもむろにperf statとperf recordを取ってみましょう。 % sudo perf stat -d ./miniruby …
結論 ムリ。 何がしたいの 例えばMySQLにGZIPのデータが入ってるとき、誰しもこのデータを文字列関数とUNCOMPRESS関数だけで解凍できないのだろうかと思うのでは無いでしょうか。 GZIP +---+---+---+---+---+---+---+---+---+---+=======================+--…
今日見ていきたいのはtime.cのquo(VALUE x, VALUE y)です。akrさんのRuby における 2038年問題の解決で述べられているとおり、RubyのTimeは内部表現にRationalを使えるようになっているので、その辺を司る部品ですね。 static VALUE quo(VALUE x, VALUE y) {…
んー、花粉症がひどいし、ここはぱーっとRubyでも高速化して景気づけしたいですね。 先日の日記 でRubyとCしか読めないこの日記の読者の皆さんも、アセンブラに親しみが持てるようになったのではないかと思います。せっかくなので、引き続きこの方向で頑張っ…
最近、夜寝る前にRubyのベンチマークを眺めたり、仕事の障害時のログを眺めるっていう悪趣味極まりない習慣がついてしまった。まぁ、草木も眠る丑三つ時にこの世の真理を求めて何かを読みふけるって言うのは、この業界にいる人間なら誰しもがやることなんじ…
"What is nil?" is mysterious question in Ruby. You may answer like "nothing", "nothing exists", or "NULL". Brian, the founder of Rubinius, wrote his thoughts around Lonely operator. CRuby developers sometimes discussed about nil for exampl…
要約 therubyracerはやめてexecjsからnodeコマンド使え。 解説 Rails 3.1 で Asset Pipeline が導入されて以来、Gemfileにgem 'therubyracer'と書く人も増えたのではないでしょうか。しかし、それがどの程度のリスクを背負っているのか自覚のない人も多いよ…